論理的な思考よりも、感覚や経験を重視する理由とは
HSPが、深く考えると言ったとき、その多くは論理的に考えるということよりも、感受性が高く、繊細であるため、感覚や経験を通して、繊細な感情やニュアンスを多面的に多角的に捉えることを指しているのかと思います。つまり、論理的思考よりも、感覚や経験に基づいた思考です。
例えば、会議の場面での発言が、緊張を感じることがあります。その時、心拍数が上がって、手のひらが汗ばんできます。また、発言前には自分自身の意見に対して不安を感じることがあり、周囲の人々にどのような印象を与えるか、受け入れられるかどうかを気にしてしまいます。
一見、論理的に見えますが、よく観察するとオリジナルストーリーだったりします。
「○○」と発言すると「××」を受け取られるかも。。。
というものは、論理的ではありません。
つまり、深く考えるという中には、グルグルと自分の心の中だけ回っている思考も含まれるというわけです。
なぜ、感覚や経験を重視してしまうのか。
HSPは、感受性が高いため、周囲の反応や自分自身の発言に対する評価に敏感になりがちだからです。HSPは、普段から自分自身や周囲の人々に対する敏感さが高く、他の人が見落としてしまうようなニュアンスや細かい点にも気づきやすい傾向があります。そのため、自分自身が思うことを率直に伝えることができる一方で、周囲からの反応に敏感になってしまうことがあります。
感受性が高い原因
HSPが感受性が強いのは、生物学的・神経学的な要因によるものとされています。
まず、HSPの感受性が高い原因として、遺伝的な要因が挙げられます。研究によれば、HSPの親から子への遺伝率は約50%とされており、遺伝的な要因がHSPの感受性に影響していることが示唆されています。
また、HSPの感受性が高い原因として、脳の構造や神経回路の違いが挙げられます。研究によれば、HSPは情報処理に関わる脳の領域である前頭前野や扁桃体、海馬などの活動が活発であることが示されています。これらの領域は、感情や社会的な刺激に対する処理に関わっており、HSPの感受性が高い理由の一つと考えられています。
また、環境的な要因もHSPの感受性に影響しているとされています。HSPは、過去のトラウマやストレスなどによって感受性が高まることがあります。一方で、愛情や安心感のある環境で育った場合には、感受性が高いままであっても、ストレスに対する耐性が高まることが示唆されています。
以上のような遺伝的、神経学的、環境的な要因が複合的に作用して、HSPの感受性が強くなると考えられています。
コメント