HSPは、刺激に敏感

HSPブログ HSPの特徴

HSPの特徴を表すキーワードとして、「DOES」という頭文字を使った言葉があります。その一つ、O(過剰に刺激を受けやすい:being easily Overstimulated)
を説明したいと思います。

O(過剰に刺激を受けやすい:being easily Overstimulated)とは

騒音や明るい照明、においなどの外部からの刺激に過敏に反応し、集中力が欠けたり、疲れやすい
外出先で人混みに遭遇すると、気分が滅入ったり、不安を感じる
テレビや映画など、感情的な内容の映像を見ると、強い感情を持ってしまう
新しいことに挑戦すると、緊張や不安を感じたり、失敗したときに落ち込む

他にも
温度の変化や風の音、振動などの身体的な刺激
不快な服の着心地や食べ物の味覚、匂い、触感などの感覚的な刺激
時間に関するストレス、締め切りに対する不安などの社会的な刺激
意見や感情の衝突、人間関係の複雑さなどの精神的な刺激
などがあります。

例えばこんなこと・・・

人混みやイベント、パーティーが苦手で疲れてしまう
相手の発言に傷ついてしまい、しばらく忘れられない
ささいなことでも驚いてしまう
映画や音楽、本などの作品に深く感動する
人とずっと一緒にいると疲れてしまうのでひとりの時間が必要だ
本番に弱く、できることもミスしてしまう
ずっと見られていると緊張して動揺してしまう
選択肢が複雑でたくさんあると混乱して選べない
大勢で集うよりもひとりでいることを好む
HSPは大勢で集まる飲み会やパーティーが苦手です。

なぜ、刺激に敏感になるのか

HSP(High Sensitive Person)が刺激に敏感になる理由は、神経系の構造や機能の違いによるものです。

HSPの人は、脳の視床下部という部位が、他の人よりも刺激に敏感に反応する傾向があります。視床下部は、身体の内外からの刺激を調節する役割を持っており、HSPの人はこの調節機能がより繊細に働くため、刺激に敏感に反応する傾向があります。

また、HSPの人は、セロトニンという神経伝達物質の量が他の人よりも少ないことが知られています。セロトニンは、感情調節やストレス応答に関与する神経伝達物質であり、量が少ないとストレスに敏感になる傾向があります。

さらに、遺伝的な要因も関与していると考えられています。研究によると、HSPの人は、親や祖父母などの血縁者にも同様の特徴が見られることが多く、遺伝的な要因が影響している可能性があります。

以上のように、HSPが刺激に敏感になる原因は、神経系の構造や機能の違い、セロトニンの量の違い、遺伝的な要因などが考えられます。

セロトニンとは?

別名は幸せホルモン。生体リズム・神経内分泌・睡眠・体温調節などの生理機能と、気分障害・統合失調症・薬物依存などの病態に関与している他、ドーパミンやノルアドレナリンなどの感情的な情報をコントロールし、精神を安定させる作用があります。

脳に存在する、2%の脳内セロトニンは人間の情動をコントロールする神経伝達物質の一つです。心を落ち着かせる働きがあり、セロトニンが充分にあると安心感を覚え、やる気も出ます。頭の回転を良くして、直感力をあげるなど、脳を活発に働かせる鍵となる物質です。

ホルモンとしての作用は、消化器系(セロトニンが過剰に分泌されると下痢になり、少ないと便秘になる)や気分、睡眠覚醒周期、心血管系、痛みの認知、食欲などを制限しています。セロトニンの約90%は消化器官に存在しています。腸は、第2の脳ともいわれ精神状態と大きな関係があるのです。

セロトニンが不足すると

気分の落ち込みや不安感:セロトニンは、気分を安定させる効果があります。そのため、セロトニンが不足すると、気分が落ち込んだり、不安感を強く感じたりすることがあります。

睡眠障害:セロトニンは、睡眠を調整するためにも重要な役割を果たしています。セロトニンが不足すると、睡眠の質が低下し、入眠困難や中途覚醒などの睡眠障害が生じることがあります。

食欲不振や過食:セロトニンは、食欲を調整するためにも重要な役割を果たしています。セロトニンが不足すると、食欲が減退して、食事量が減少することがあります。一方で、セロトニン不足によってストレスが増大すると、過食を引き起こすことがあります。

疼痛感の増強:セロトニンは、痛みを軽減する作用があります。そのため、セロトニンが不足すると、疼痛感が増強したり、慢性痛の症状が悪化することがあります。

男女のセロトニン量の違い
男性は女性より約52%脳内セロトニンを産生する能力が高く、セロトニンの前駆物質であるトリプトファンが欠乏すると、女性では脳内セロトニン合成が男性の4倍減少します。

セロトニンの分泌は女性ホルモンとも連動しています。

一般的に女性の方がセロトニン量が少なく、不安感や、依存心が強くなる傾向にあります。

女性のHSPは男性ホルモン濃度が平均より高く、男性のHSPは女性ホルモン濃度が平均より高いと思われますので、セロトニンの産生と減少の振れ幅が極端で、セロトニン量が乱降下しやすいのではないでしょうか。セロトニン感受性も強い事が多いです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました